次のウォークマンをつくるまでの研鑽の日々

インターネットビジネスの事業分析、新規ビジネスのアイデアの吐き出し、読んだ書籍からの学び、日々起きた仕事現場での学びを書き綴る。

【書評】スイッチ 〜「変われない」を変える方法〜 チップ・ハース著

面接時に学生から教えてもらった一冊。
ずっと気になっていたが、読めずにいました。

スイッチ! 〔新版〕― 「変われない」を変える方法 (ハヤカワ・ノンフィクション)

スイッチ! 〔新版〕― 「変われない」を変える方法 (ハヤカワ・ノンフィクション)

 

 

ざっくりサマリー
前提として「象使い=人間の理論」。「象=人間の感情」と定義づけた上で。
人を変えるには3つの事が必要。①象使いに方向性を与える、②象にやる気を与える、③環境を変えること。

①象使いに方向性を与えるには
(1)過去の成功体験を振り返り
(2)その上で明確かつ定量的な道筋をしめすこと

②象にやる気を与えるには
(1)変化をしないこと(見過ごすこと)の危機を伝達
(2)変化によって生まれるポジの伝達
(3)変化を小さくして、常に賞賛する
(4)アイデンティティを刺激する(その人が本来もつ、忘れては行けない大事な価値観)

③環境を変えるには
(1)枠組みを変える=組織を変える、ルールを変える、周りの人を入れ替える
(2)習慣をつくる
(3)同じだけの「変えたい!」という意識をもつ仲間を集めて、「新しい文化・価値観」をマジョリティーにする



【6つの学び】

1.ブライトスポット
ブライトスポット=お手本となる成功例。自分もしくは他人でも良いので、その「変えたいという理想状態」ができているケースを発見し、ヨコテンすることをさす。
このブライトスポットを見つけるための質問は「明日、この○○○という理想的な状態になっていたとして、それを示す小さなサインは何か?そして過去に、そのサインが出ていたのは、いつか?」
またこのブライトスポットは、「外部から提示」されてはダメ。内部(=身近な人)の経験から見つけないと、人は動かない。

2.悪は善よりも強い
人は悪い部分に注目する癖がある。いかに良い変化を見つける事ができるのか?それが人がモチベートされる要因でもある。

3.意思決定の麻痺
人は選択肢が増えると、意思決定ができなくなる。選択肢は厳選したものであり、かつ違いが明確なものを提示すべきである。

4.BHAGな目標設定
Big(壮大で)、 Hairy(困難で)、 Audacious(大胆な)、 Goal(具体的な目標)を提示する事が、長期的な企業成長において必要である。

5.行動は「人間性」よりも「環境に依存している」
多くの人は、何かの行動に対してその個人の「人間性」を問題にする事が多い。しかし実は、問題の根本はその置かれている環境にこそ隠れている。そのため環境を変える事で、人を変える事ができる。

6.大規模な変化には、理論ではなく感情へ訴えかける。
変数が既知であり、条件が少なく、将来が不透明でない場合には、人は「分析し、考えて、変化する」
一方で、
変数が未知であり、条件も多く、将来が不透明な場合には、人は「見て、感じて、変化する」
つまり、大きな変化をする際には、一緒に体験する事が大事である。



 ウォークマンまで、まだまだ。がんばろうー。